朝食のおいしいホテルランキングが、トリップアドバイザー・楽天トラベル・るるぶトラベルなどで毎年発表されています。
中でも話題になるのがトリップアドバイザーのランキングですが、私から見ると”朝食がおいしい”とは思えないホテルが上位に入っていることも。
日本人はランキングが好きなので、ランキングに入っているホテルなら”おいしい朝食”を食べられると思うかもしれません。
ですが、あちこち泊まり歩いている私(管理人)の感覚だと「おいしい朝食じゃなくてコスパが良い朝食ランキングでは?」と感じることも多く、この記事を書くことにしました。
このページでは、あなたに合った”本当においしい朝食”を食べられるホテルの見つけ方を紹介します。
おいしい朝食の意味を考える
ここで質問があります。
あなたにとって「おいしい朝食」とは、どんな料理ですか?
朝食のおいしいホテルランキングを見ていると、ランクインするホテルの朝食には特徴があることに気づきます。
それは、ほぼ全てといって良いほど、バイキング(ビュッフェ)形式である点。
若くて胃袋が元気で、それなりの値段でそれなりに美味しい料理をたくさん食べたいと思うなら、朝食のおいしいホテルランキングを信じてもガッカリすることはないでしょう。
ところが、年令を重ねてくると量は食べられなくなるかわりに、料理の質やレストランの雰囲気を重視する人が多くなります。
たくさんの料理を食べるよりも、雰囲気が良くて美味しい料理を食べたいのなら、ランキングを鵜呑みにしないのが懸命です。
ラビスタ函館ベイの朝食で例えてみる
たとえば、テレビなどの様々なメディアで何回も紹介されている、何年も連続2位を獲得している「ラビスタ函館ベイ」の朝食バイキング。
朝食バイキングは北海道の食材を使った料理が並びます。
ラビスタ函館ベイの朝食は、バイキングの値段を考えると美味しいほうだと思うのですが、客席数が多いレストランは中国や韓国の人だらけでガヤガヤと騒がして落ち着かない。
私も夫も騒がしいのが苦手で、朝食を食べる気がなくなってしまった事が数回あり、ラビスタ函館ベイには泊まらなくなってしまいました。
ガヤガヤ騒がしくても良いから、海鮮や北海道の食材をたくさん食べたい人ならオススメできますが、インバウンドだらけの騒がしさが苦手な人にはオススメできません。
自分に合ったホテルの朝食を探すには、最初に量を食べられるバイキングが良いか、高くても雰囲気が良いレストランで食べたいか、安くてコスパが良いレストランで食べたいかを考えてみると良いです。
料金が高ければ美味しくて当たり前
朝食のおいしいホテルランキングをいていると、ラグジュアリーホテルは殆ど入っていません。
これは推測ですが、ランキングに入っているホテルは宿泊料金がそれほど高くなく朝食の料金もそこそこで、宿泊特化型のホテルに泊まる人は口コミを書くことが多い。
ラグジュアリーホテルに泊まる人で、トリップアドバイザーや楽天トラベルなどに口コミを書く人は殆どいない。
そもそも、ラグジュアリーホテルの宿泊者は、カードやマイルなどの様々な特典を受けるため、楽天やトリップアドバイザーは利用しない。と思うのです。
1泊5万も10万もするラグジュアリーホテルなら朝食料金は高いですが、対価に見合ったサービスを受けられるので朝食が美味しいのは当たり前。
ランキングに入るホテルは、多くの人が利用する大規模から中規模のホテルかビジネスホテルチェーンが多く、味も値段もそれなりのような印象です。
安くてコスパが良ければランクイン
たとえば、ベッセルイン札幌中島公園の朝食バイキング。
ベッセルインは宿泊に特化したビジネスホテルで、朝食料金は宿泊者は1,600円(一般外来は2,700円)とリーズナブルです。
トリップアドバイザーのランキングでは、2017年は全国9位・2018年は全国8位・2019年は全国5位にランクイン。
毎年ランキングに入っているので、北海道旅行で一度泊まって朝食を食べてみましたが、料金なりの材料を使っているので、味もそれなり(料金のわりには美味しい)です。
1,000円台の料金で5,000円以上するラグジュアリーホテルの朝食の味を求める人はいないから、リーズナブルな料金と味のバランスでランキングに入るのだと思いました。
世界一の朝食がまずい理由とは
話は変わりますが、私はパンが大好きです。
朝食は、和食か洋食のどちらかを選ぶのなら、迷わずに洋食を選びます。
ここで紹介したいのが、「世界一の朝食」の称号を世界的に有名なシェフから与えられた神戸北野ホテル。
「世界一の朝食」を与えられた神戸北野ホテルの朝食は、パン・コンフィチュール・フレッシュフルーツ・ハム・玉子・ヨーグルト・カフェオレ等のセットメニューになります。
また、朝食の時間はチェックインの際に予約をするため、席が空くのを待つことがなく、優雅な朝食の時間を楽しむことができます。
どういう基準で世界一かは分かりませんが、カフェオレとパンが美味しくて、パンが大好きな私は至福の時間を過ごすことができました。
神戸北野ホテルは一人旅には向かないオーベルジュで、この日一人で朝食を食べているのは私一人だけでした。
それでも私が一人で泊まった理由は、夫は和食派なうえに「ヨーグルト・牛乳・カフェオレ・ヨーグルト・半熟や生の玉子・苦手な食感のパン」が食べられない人。
私にとって「おいしい朝食」でも、たとえ「世界一の朝食」と呼ばれていても、パン・ヨーグルト・カフェオレ・半熟玉子がセットになった神戸北野ホテル朝食は、夫からすると「おいしくない朝食」なのです。
味の好みは人それぞれ。同じメニューを選んでも、感想が違うのは当たり前です。
個人の好みによって左右されるセット朝食がランキングに入りにくく、好きなものだけを食べられるバイキングがランクインしやすいのだと思います。
朝食のおいしいホテル選びで失敗しない方法
当たり前の話ですが、ホテルを選ぶときに、まずは予算・日程・場所を決めますよね。
行きたい場所や日時が決まったら、旅行サイトで地域と宿泊日を選んで検索します。
検索結果が出たら、評価が高い順に並び替えて、「総合評価」ではなく「朝食の評価」が4.1点から4.3点より高ければ、期待はずれになる確率は低いです。
逆に、立地や客室の評価が高くても、朝食の評価が低い場合は避けるようにしましょう。
できれば、口コミを投稿した人の年代や性別を見て、あなたに近い人を探します。
性別や年代が近い人の口コミは、世代による趣向が近い可能性が高いので一番参考になります。
私は自分に近い年代のユーザーが多い印象の、るるぶトラベルや一休で口コミをチェック。
じゃらんは若いユーザーが多く、楽天は幅広い年代の男女が利用している印象なので、20~30代と年齢非公開の口コミは参考にしないようにしています。
また、開業したばかりで口コミがない場合は、同じ系列のホテルを参考にすると、おおよその予想がつきます。
朝食の評価・料金・アクセス・部屋のアメニティなどを総合して選べば、大失敗することは少なくなります。
それでも、ホテル選びに失敗したら、それも良い経験。
いろいろなホテルに泊まるうちに、自分の好みが分かるようになります。
オススメの朝食13選
ここでは、管理人の雅美が泊まったホテルや旅館の中から、印象に残った朝食を紹介します。
このブログを始める前に泊まった、帝国ホテルやハイアットリージェンシーなども美味しかったのですが、画像データを紛失してしまう紹介できないのが残念。
2~3年の間に食べた朝食で私が泊まったホテルという、ごく限られた条件なので、参考程度にご覧ください。
東京ステーションホテル
東京ステーションホテルの朝食ビュッフェは、宿泊者専用ラウンジ「アトリウム」で食べることができます。
どの料理もクオリティが高く、和・洋・中の豊富なメニューが揃うのが特徴。
食べた料理の中で印象に残っているのは、水を使わずに玉ねぎの水分だけで作ったと思うような、玉ねぎの甘味と旨味が濃厚なオニオンスープ。
もう一品は、バルサミコ酢のソースが爽やかなエッグベネディクトです。
夕食にしても良いと思う料理も多く、食べたいものを全て食べきれないほどメニューが豊富だったので、朝食のために2泊したいと思えるホテルでした。
三井ガーデンホテル銀座プレミア
三井ガーデンホテル銀座プレミアの朝食ビュッフェは、野菜を中心にしたヘルシーな料理が揃っています。
彩りの美しいこだわり野菜が並ぶサラダコーナーには珍しい野菜もあり、見ているだけでも楽しい気分になりました。
フレンチトーストや日替わりのスイーツなど、女性に人気のメニューが並ぶのも高ポイント。
料理の数は多くないですが、高層階にあるレストランで東京の風景を眺めながら、ゆったりと食事ができたのも良かったです。
ガーデンテラス長崎
ガーデンテラス長崎の朝食は、和朝食・洋食セット・エッグベネディクトセットの3種類から選べます。
和朝食は長崎ならではのおかずが少しずつ並び、和食が大好きな夫は大喜び。
エッグベネディクトは、スープ・サラダ・ヨーグルトがセットになっています。
ガーデンテラス長崎の朝食が良いと思ったのは、和・洋・エッグベネディクトのセットの他に、オーダー式のハーフビュッフェがついていること。
壱岐牛の一口ステーキ・角煮まんじゅう・玉子料理・サラダ・フルーツ・アイスクリームなど、好みの料理を好きなだけ追加することができます。
席を立たずに好きな料理を注文すれば、運んでもらえるのも良いと思いました。
運河の宿 小樽ふる川
小樽ふる川のレストランは小樽運河側に窓があり、窓側の席に座れば運河を見ながら食事をすることができます。
バイキングスタイルの朝食は、どの料理も手作り感たっぷりで、北海道の食材を使ったものばかり。
料理のイメージは、料理上手なお母さんが作ってくれた美味しいごはん。
小樽ふる川の朝食は、素材の味を生かした素朴でほっとする味が魅力です。
和食が中心ですが、洋食も並びます。
レストラン内のオーブンで焼いた熱々のパンや、北海道のトウモロコシをたっぷり使ったコーンスープ、チーズとジャガイモの相性が最高のポテトグラタンは、いつ行っても並んでいる人気メニューです。
フラノ寶亭留(富良野ホテル)
フラノ寶亭留では自家菜園の野菜や、北海道産の食材を使った朝食を食べることができます。
私が泊まったときの朝食メニューは、和洋折衷の朝食セットでボリュームたっぷり。
画像には写っていませんが、数種類の自家製パンもついていました。
フラノフレンチのディナーで人気のオーベルジュというだけあり、朝食もとっても美味。
一番印象に残ったのが、自家菜園の野菜を使ったサラダとヨーグルトのおいしさ。
口腔アレルギー症候群(果物アレルギー)があるため、普段はえぐ味や変な味に感じてしまうキュウリやトマトも美味しく食べることができました。
現在は朝食のメニューが変わっているので、また美味しい料理と温泉を目当てに泊まりたいと思うホテルです。
ちなみに、「フラノ寶亭留」の読み方は「フラノホテル」です。初めて見たとき、読むことができませんでした。
7月中旬から下旬にかけては、ラベンダーが咲き誇るプライベートガーデンを眺めながら食事をすることができます。
オーシャンテラスあじさい
六甲山の山頂に佇むオーシャンテラスあじさいの朝食は、何種類ものおかずが並ぶ和食になります。
焼き立ての出汁巻き玉子・お造り・夏は冷奴・冬は湯豆腐・サラダ・紐の・パイ・デザートなど、とにかく盛りだくさん。
美しい器に盛り付けられた料理は、どれも美味しくて毎回食べすぎてしまいます。
ほんのり温かな出汁巻き玉子は、玉子を何個も使っているボリューミーな一品。
関東のように甘い卵焼きではなく、出汁をきかせたしょっぱい味付け。
関西風のしょっぱい出汁巻き玉子は夫の大好物で、いつも夫が半分以上食べてしまいます。
朝食の最後はデザートで締めくくり。
全室5部屋だけのお宿はサービスも行き届き、何度もリピートしたくなる魅力があります。
メリケンパークオリエンタルホテル
3方向を海に囲まれたメリケンパークオリエンタルホテルの朝食は、海に面したレストラン「サンタモニカの風」で食べることができます。
開放的な明るいレストランで海を眺めながら朝食を食べると、料理がさらに美味しく感じます。
どの料理を食べてもハズレだと感じることがなく、安心して食べられる朝食でした。
サンタモニカの風の朝食ビュッフェは、宿泊しなくても食べられます。
神戸トアロードホテル山楽
神戸で美味しい朝食が食べられるホテルといえば、毎年連続で1位に選ばれているホテルピエナ神戸が有名です。
ところが、ホテルピエナ神戸の朝食は満席になることも多く、1時間以上待つことも。
そこでオススメなのが、ゆっくりと食事ができる神戸トアロードホテル山楽の朝食ビュッフェ。
フレンチ出身のシェフが作る朝食は洋食がメインで、焼き立てのパンやキッシュ、スイーツなどが並びます。
料理の数はホテルピエナ神戸ほど多くはないですが、洋食好きの方にはオススメの朝食です。
天然温泉境港夕凪の湯 御宿野乃
日本海の海の幸を楽しめる朝食バイキングは、好きな具材を乗せて作る朝食バイキングが人気です。
全国にビジネスホテルを展開するドーミーインの中でも、和風プレミアムホテルとして誕生した野乃は、ドーミーインより豪華な朝食を食べられるのが魅力。
季節によって内容が変わるお刺身、焼き魚、酢の物などの小鉢、デザートなど、和食を中心に豊富なメニューが揃います。
以前は宿泊しなくても食べることができましたが、宿泊しないで朝食のみを食べる場合は前日までの予約が必要になりました。
名古屋マリオットアソシアホテル
明るい日差しが降り注ぐ高層階のレストラン「パーゴラ」は、名古屋の街並みを眼下に眺めながら朝食ビュッフェを食べることができます。
名古屋駅直結でアクセスが良いのも魅力です。
朝食ビュッフェのメニューは、洋食と和食がメインで中華料理も並びます。
ホテルメイドの焼き立てパンが美味しかったです。
ホテルザセレスティン東京芝
ホテルザセレスティン東京芝の朝食ビュッフェは、メゾンカイザーのパン7種類を好きなだけ食べることができます。
メゾンカイザーのパンが食べ放題というだけで、パン好きにはたまらない朝食ですよね。
目の前で作ってもらえるミニバーガーは、リニューアルした朝食ビュッフェの人気メニュー。
料理は洋食と和食がバランス良く並び、東京ならではの和食コーナーも。
ホテルザセレスティン東京芝の宿泊客は欧米系の方が多いので、ちょっとだけ海外にいるような気分になれるレストランです。
金沢彩の庭ホテル
金沢彩の庭ホテルの朝食ビュッフェは、加賀野菜や日本海の旬の素材を使った和食が中心に並びます。
上品な味付けの煮物やお惣菜は野菜を使ったメニューが多いので、ヘルシーな朝食を食べたい方にもオススメ。
金沢駅からほど近いとは思えない、緑豊かな庭を眺めながら食べる朝食は、金沢旅行の良い思い出になりました。
リッチモンドホテルプレミア京都駅前
リッチモンドホテルプレミア京都駅前の朝食ビュッフェは和食が中心になります。
席についてから注文する天ぷらは、揚げたてを席まで運んでくれるので、熱々&サクサクで美味。
一番美味しいと思った料理が、鴨のしゃぶしゃぶ。
注文をするとシェフが目の前で作ってくれる鴨のしゃぶしゃぶは、ポン酢と九条ネギとの相性が最高の一品です。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。
ランキングに入りやすいホテルの特徴や、ホテルの美味しい朝食の探し方、印象に残った朝食を紹介しましたが、いかがでしたか?
全国には、トリップアドバイザーのランキングに入っていない、おいしい朝食が食べられるホテルや旅館がたくさんあります。
いろいろなホテルを探して、お気に入りのホテルを探してくださいね。