長崎ランタンフェスティバル2022の開催期間やイベントの内容をまとめました。
長崎ランタンフェスティバルは、春節(旧暦のお正月)に開催され、国内外から毎年100万人もの人が訪れます。
このページでは、2022年の開催期間と前夜祭、各会場へのアクセスとマップ、見どころと所要時間、週末の混雑状況などを紹介します。
長崎ランタンフェスティバルとは
長崎ランタンフェスティバルとは、もともとは長崎新地中華街の人たちが中国の春節(旧正月)を祝っていた行事を、1994年から長崎の中心地全体にエリアを拡大したイベント。
長崎新地中華街だけの行事だった「春節祭」が、現在では長崎の冬の一大風物詩となり、国内外から100万人以上の観光客が訪れます。
毎年「春節」に合わせて開催される15日間の期間中は、長崎ランタンフェスティバルの、街中に飾られる約1万5000個の色鮮やかなランタン(中国提灯)と、さまざまなオブジェたちが長崎の街を幻想的に彩ります。
各会場の見どころ
長崎ランタンフェスティバルは、メイン会場となる新地中華街エリアを中心に8ヶ所の会場があります。
ここでは、各会場の見どころを紹介します。
中島川公園会場(眼鏡橋付近)
中島川公園会場では、さまざまなモチーフのランタンが川沿いに並びます。
長崎の観光名所の眼鏡橋の前後には、水面にフラミンゴや蓮などのモチーフが。
黄色いランタンが中島川にかかる風景は必見です。
中央公園会場
中央公園会場では、龍などの吉祥モチーフのほかに、動物園をイメージした動物モチーフのランタンが並びます。
公園入口では、無料で貸してもらえるチャイナ服を着て、自分のカメラや携帯で記念写真を撮影することも。
公園にはハトシや五島うどん、角煮饅などの屋台も並び、ランタンが下げられたテント下のベンチで食べることも可能。
メイン会場の新地中華街よりも空いているので、屋台グルメを楽しみながらベンチで休憩をするのにお勧めのスポットです。
唐人屋敷会場
唐人屋敷会場では「ロウソク祈願四堂巡り」するのがオススメ。
真っ赤なロウソクを購入して、土神堂・天后堂・観音堂・福建会館をめぐり、1本ずつロウソクを灯して祈ると願いが叶うとか。
叶えたい夢や願い事がある方は、ロウソク祈願四堂巡りをしてみてはいかがでしょうか。
鍛冶町会場
イベントを開催する会場や大きなモチーフは多くありませんが、歩道のいたるところにランタンが吊り下げられ、エリア全体が幻想的な雰囲気に。
昼間に開催される「皇帝パレード」や「媽祖行列(まそぎょうれつ)」は、鍛冶町会場を通るので撮影ポイントにもなっています。
浜んまち会場
長いアーケードが交差する浜んまち会場。
雨天でも楽しむことができて、歩道の中央には数々のモチーフが。
レストランやお土産に最適なカステラ、角煮などの長崎グルメを購入することもできるので、昼間も楽しめるエリアです。
新地中華街会場
長崎ランタンフェスティバルのメインとなる長崎新地中華街。
細い路地には真紅のランタンが頭上を覆うように吊り下げられ、まるで「千と千尋の神隠し」の世界に入り込んだような気分に。
また、新地中華街の横を流れる銅座川には、ピンクのランタンがかけられます。
ほんわかとしたピンクのランタンが水面に映る風景を見ることができるのは、銅座川だけになります。
新地中華街には、長崎ちゃんぽんの名店や、食べ歩き用グルメを販売するレストランが並ぶので、お気に入りのグルメを見つけてくださいね。
湊公園会場
長崎新地中華街の隣に位置する湊公園。
湊公園には本物の豚の頭が並んだ不思議な祭壇が。実は「豚の頭」は、中国の商売繁盛の神様「関帝」へのお供えものなのです。
本物の豚の頭に刺さっているのは、本物の豚の尻尾。
尻尾が頭に刺してあるのは「豚の頭から尻尾まで、まるまる1頭をお供えしました」という意味が込められているとか。
豚の頭はかなり生々しいのですが、誰でもお線香をお供えすることができます。
普段はなかなか見ることができない光景なので、お線香をお供えして「関帝」と「豚の頭」をじっくり見てはいかがでしょうか。
孔子廟会場
長崎ランタンフェスティバルの中で一番豪華だと思ったのが孔子廟。
孔子廟とは、儒教の創始者で春秋時代の思想家である孔子を祀っている霊廟なので、他とはまったく違う荘厳な雰囲気に包まれています。
通常は入場料がかかりますが、ランタンフェスティバル開催期間の夜間は入場料が無料になります。
私が行ったとき、たまたま孔子廟の広場では、クラブツーリズムのツアー客向けの蛇踊りなどのショーを開催していて、無料で立って観ることができてラッキーでした。
興福寺
興福寺は中国僧の真円によって創建された日本最古の黄檗禅宗の唐寺で、日本の寺院とは異なる建築物や御本尊の「媽祖」を拝観することができます。
興福寺は拝観料がかかりますが、境内では変面ショーなどを開催。
無料で入ることができない分、空いている穴場スポットかもしれません。
崇福寺
崇福寺は、唐僧の超然を招いて建立された黄檗宗の寺院で、福州寺とも呼ばれています。
通常は拝観料が必要ですが、長崎ランタンフェスティバル期間中の夜間は拝観料が無料になります。
各会場のアクセスとマップ
長崎ランタンフェスティバルの各会場は、長崎市中心部のそれほど広くないエリアに点在しています。
各会場は、それぞれが1~15分ほどの距離に位置しているので、歩き慣れている方なら、全ての会場を歩いて周ることも可能。
ただし、全てを歩いて周ると数キロの距離になるので、路面電車などを使うのが効率よく会場を周るコツ。
なお、それぞれの会場同士を徒歩で周る、おおよその所要時間と簡単なマップです。
- 長崎新地中華街
「新地中華街」電停から約1分 - 湊公園会場
「新地中華街」電停から約3分
長崎新地中華街から約1分 - 唐人屋敷会場
「新地中華街」電停から約7分
長崎新地中華街から約5分 - 浜んまち会場
「観光通」「浜町アーケード」電停からすぐ
長崎新地中華街から約5分
中島川公園会場ら約5分 - 中島川公園会場
「しあん橋」電停から約5分
中央公園会場から約5分 - 中央公園会場
「しあん橋」電停から約5分
中島川公園会場から約5分 - 興福寺
中央公園会場から約10分
新地中華街から約20分 - 崇福寺
「崇福寺」電停から約3分
新地中華街から約15分
中央公園会場から約15分 - 孔子廟
「大浦天主堂下」「石橋」電停から約3分
新地中華街から約10分
中央公園会場から約20分
月下老人と赤い糸で縁結び祈願
浜んまち会場のアーケードには、縁結びの神様「月下老人」のランタンが飾られます。
月下老人の横には、赤い糸が入ったお守りが。
赤い糸は、縁結びの願いが叶うように、ランタンフェスティバルの会場ともなっている崇福寺で祈願したもの。
2本入った赤い糸のうち1本は、月下老人の横に願いを込めて結びましょう。
もう1本はお財布などに入れて大切に持っていれば、願いが叶ったり良縁に恵まれるかもしれません。
恋ランタンで恋愛祈願
孔子廟会場では、2019年は「スカイランタン」と「恋ランタン」の新しいイベントが開催されました。
2020年はスカイランタンイベントは開催されませんが、恋ランタンは2020年も開催が決定。
孔子廟会場に設けられた祈願所で、恋ランタンに付いている「祈縁牌」に恋愛成就の願い事を書いて奉納することができます。
1,000個の恋ランタンが奉納できる祈願所は、フォトスポットとしても話題になりました。
恋ランタンは、赤い糸と中国線香が付いて1個1,000円(税込)。
奉納された恋ランタンは、イベントが終わったあとに孔子廟でお焚き上げされます。
パワースポットで心願成就!?ロウソク祈願四堂巡り
浜んまち会場から徒歩15分弱の唐人屋敷跡では「ロウソク祈願四堂巡り」をすることができます。
唐人屋敷跡週へにある四堂を巡って、赤いロウソクをお供えすると願いが叶うとか。
まずは、土神堂の手前のロウソク販売所でロウソクを買います。
料金は、真っ赤なロウソク4本と干支のストラップ付で500円。
願いを込めてロウソクに火を灯してお供えします。
土神堂の次は天后堂へ。
航海安全の神様とされている、天后聖母がお祀りされています。
三番目は観音堂へ。商売繁盛の神とされている関帝と観世音菩薩が祭られています。
最後は、福建会館天后堂へ。
二番目にお参りした天后堂と同じく、航海安全の神である天后聖母がお祀りされています。
福建会館天后堂では、中国の弦楽器を演奏するミニコンサートが開催されていました。
過去の皇帝パレードは武田鉄矢も登場
宿泊した東横イン長崎駅前に近い「五島町」電停から路面電車に乗り、「観光通り」で降りて、まずは「浜んまち会場」へ移動しました。
浜んまち会場では、100人以上の人が中国服を着て中国の皇帝の行列を模した皇帝パレードを見ました。
長崎ランタンフェスティバルの目玉イベントの一つ。パレードの先頭は、華やかな中国服を着た函館など親交がある都市のミスたちが華を添えます。
さまざまな中国服を着た人たちの行列は、見ているだけでワクワクした気分に。
皇帝の輿の前を歩く人は「皇帝 長崎市亀山社中記念館名誉館長 武田鉄矢様」と書かれた旗を持っています。
輿に乗った皇帝役の武田鉄矢さんが登場!
テレビで見るイメージと全く変わらず、ファンの方たちと握手している姿が印象に残りました。
隣にいた小さな男の子が「僕は死にましぇ~ん!」と、何度も叫んでいたのが面白かった。
会場周辺のホテル
長崎ランタンフェスティバルの会場は、いくつかに分かれているため、全ての会場に近いホテルはありません。
また、イベント期間中の長崎市内のホテルは、特に週末に宿泊料金が高騰します。
長崎駅の周辺と新地中華街の周辺ホテルは、どこに行くにもアクセスが良い反面、宿泊料金がとても高くなるデメリットがあります。
一方、浦上や平和公園のあたりまで移動すると、長崎市中心エリアのホテルより安く泊まることができますが、長崎ランタンフェスティバルの会
場までは電車やバスで移動する必要があります。
また、長崎ランタンフェスティバル開催期間中の週末は、前の年から予約で満室になるホテルもあるので、できるだけ早く部屋を確保するようにしましょう。
週末のランタンフェスティバルは大混雑
長崎ランタンフェスティバルには、国内外から100万人以上が訪れます。
長崎の街は小さく、ランタンフェスティバルの会場が一部の地域に集中しているため、週末に行ってみたら、驚くほどの混雑でした。
画像には写っていませんが、長崎新地中華街の細い道は人がギュウギュウになって歩いている状態。
普段なら5分くらいで通り抜けができる距離なのに、この時は30分かかって通り抜けることになりました。
皇帝パレードなどを見なくても良いのなら、比較的空いている平日に見に行くのがおすすめです。
また、新地中華街の人気店「江山楼」で週末にちゃんぽんを食べたいなら、食事をしたい時間の1時間以上前にお店に行って順番待ちリストに名前を記入。
名前を書いたあとでランタンフェスティバルの会場を見てまわり、指定された時間にお店に戻るのが正解です。
新地中華街の細い路地は、どんでもなくギュウギュウ詰め状態で、人混みが苦手な人は「人酔い」をするもしれません。
さらに、駐車場も満車になって空車待ちの車の列ができて、新地中華街周辺の道路は混雑していました。
特に週末は、マイカーやレンタカーで行くのは避けたほうが良いと思います。
あまりの混雑ぶりに目が回り、次からは絶対に平日に行こうと思いました。
2022年の開催期間
2022年の開催期間は、2021年2月1日(火)から2月15日(火)まで。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2022年の長崎ランタンフェスティバルは以下の点が変更となります。
- 皇帝パレード・媽祖行列・中国雑技などの各種イベントの中止
- 出店は中止
- オブジェの設置は行わず提灯のみの装飾
- 湊公園・中央公園などの会場は密防止の観点から装飾しない
- 新地中華街・浜の町アーケードについては密防止の観点から一部装飾を間引きする
過去の長崎ランタンフェスティバルと比較すると、皇帝パレードなどが中止され、提灯のみの装飾となるので、少し寂しい感じもします。
ですが、提灯だけでも独特な雰囲気を味わえるとは思うので、多くの観光客が訪れるイベントになればいいと思いました。